【パーの後にダボを叩く人へ】自信と油断の違いを見抜き、感情を武器に変える方法

「パーの後にダボ」。これに覚えがあるなら、きっと「自信」と「油断」を取り違えているのかもしれません。

ゴルフは「メンタルのスポーツ」と言われますが、実際には「メンタルが乱れた瞬間にスコアが崩れるスポーツ」と言ったほうが正確かもしれません。「やった、パーだ」「よし、バーディーが出た」…と良いスコアに気をよくして油断し、次のホールで集中力を欠くことがあります。その結果、痛恨のミスをして「あぁ、やっちゃった……」と後悔するのです。

今回は、そんな“もったいない失敗”を防ぐための方法をお伝えします。


目次

【1】自信と油断の決定的な違い

 「自信と油断は違う」そんなの当たり前、と思いますよね。でも気付かないうちに自信ではなく油断してしまっている方が見受けられます。実際、自分のメンタルという内側の部部なので、側から見てその区分けは難しいのです。あえて分けるならば、

■「自信」は次の一打への確信

◯「準備してきた通りできている」
◯「自分のリズムで打てている」
◯「コースマネジメントがうまくいっている」

これが根拠のある自信です。ナイスプレーを踏まえて、「次もやれる」と確信している状態です。逆に油断の例がこちら。

■「油断」は成功への陶酔

❌「今日は調子がいいから大丈夫だろう」
❌「さっきのショットが完璧だったから、次も問題ない」
❌「自分って意外とイケるんじゃない?」

このように成功体験に浸り、根拠のない油断をしている時は、次のプレーに意識が向いていません。今日は調子がいい、と感じることはとても大切なことですが、成功直後の心は、ある種の興奮状態にあるために、目の前のことを蔑ろにする油断につながる可能性が高まってしまうのです。

ゴルフは「次の一打=目の前の一打が最も重要なスポーツ」です。打ち終わったらそれは全て過去。だからこそ過去の成功に浸った瞬間、次の一打の集中力が消えてしまいます。

【2】油断を防ぎ、自信を集中力に変える3つの方法

では、油断ではなく自信を持って集中していくにはどうしたらいいでしょうか。今回は3つの方法をご紹介します。

① 「自信」を「根拠のある確信」に変えるセルフトーク

パーやバーディーを取った直後、心の中でこう言ってみてください。

「今のはナイスショットだったな。よし。次の一打は新しい勝負だ。」

この言葉が、成功の余韻と「次の一打」への意識を切り替えるスイッチになります。

「ナイスショットだった」と余韻に浸るのは1秒だけで十分です。その後は、次のショットに全集中しましょう。

② 「感情のガス抜き」ルーティン

良いスコアの直後は、意識して「無になる時間」を作るのが効果的です。

例えば、次のティーグラウンドへ向かうときに、

  • 空を見上げる
  • 大きく深呼吸をする
  • 景色の中で「何か1つ」に意識を集中する(旗の揺れ、風の音など)

こうすることで、興奮や高揚感がリセットされ、次のショットに意識を集中しやすくなります。

③ 「儀式」で雑念をシャットアウト

プロゴルファーの多くは、ショット前に「決まった動き(ルーティン)」を取り入れています。これは集中力を高めるための「儀式」です。例えば

  • クラブを握る前にグローブのマジックテープを貼り直す
  • 素振りの回数を決める
  • ボールの後ろに立ち、深呼吸をして「行くぞ」と声に出す

このように「決まった動作」をすると、余計な雑念が消え、冷静にショットへ集中できるようになります。

【3】喜びや興奮を集中力に変える方法

「喜びや興奮」は本来、エネルギーの源です。これを暴走させるか、集中力に変えるかが鍵になります。効果的な方法が、「スイッチングワード」の活用です。

例)

  • 成功の余韻を断ち切るなら → 「次が本番だ」
  • 喜びを集中力に変えるなら → 「この流れに乗ろう」
  • 不安を打ち消すなら → 「大丈夫、やるべきことは決まってる」

これを口に出すことで、感情が整理され、頭がクリアになります。

まとめ

「油断は、成功の毒」

パーやバーディーの後にミスをするのは、スキルの問題ではありません。

成功の余韻が「自信」なら、次の一打に良い流れが生まれます。
成功の余韻が「油断」なら、次の一打は墓穴を掘る一撃になります。

油断は、成功の毒です。

だからこそ、良いスコアの後ほど目の前の一打でやることに意識を向ける言葉を自分にかけることが大切です。

パーの後にダボを叩くか、それとも次のパーを取るか。
その分かれ道は、「自信」と「油断」の違いを見抜けるかにかかっています。

あなたが次のホールで、冷静な「自信」を武器にできることを願っています。

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