ダンディズムとゴルフについての考察

先日、株式会社男子専科(http://danshi-senka.jp/)の取締役会長 春山氏とお会いした。 春山さんは、出版業界では広告営業分野でその名を知られているエナジェティックな方である。 そんな 春山さんから僕に相談があると電話で連絡をいただき、お会いすることになった。その内容は、コロナ禍以降、久しぶりに男子専科倶楽部のクリスマスイベントを再開するからALGOでも告知をしてほしいとのことだった。ここまで20年ほどのお付き合いの春山さんからのお願いでもある上、ダンディズムとゴルフには親和性もある。快諾し、改めてダンディズムとゴルフについて考察してみることにした。
先ずは、「男子専科」について以下ご説明
「男子専科」(だんしせんか)は、日本で最も古い歴史を持つ男性ファッション誌の一つ。主な特徴は以下の通り。
- 創刊年: 昭和25年(1950年)に、雑誌『スタイル』の臨時増刊号としてスタート
- コンセプト: 紳士の美学・ダンディズムの追求を掲げ、単なる流行だけでなく、ファッションを通じて「男としての生き様、中身に磨きをかける」といった精神性も重視している。
- 内容: 衣服の着こなし方、フォーマル事典、アクセサリー、美容、紳士の哲学、流行ファッション物語、男のインテリアなど、トータルな男性のライフスタイルに関する幅広い情報を取り扱っている。
- ファッションスタイル: 創刊当初は、英国調(ブリティッシュ・スタイル)やコンチネンタル・スタイルを基調として、大人の男性に向けたシックで本格的なスタイルを提案してきた。
- 現状: 現在は紙媒体での定期刊行はされていないが、公式ウェブサイトやECサイトにて、過去の貴重な雑誌をデジタルアーカイブ(PDF版)として販売するなど、そのマインドを継承する活動が続けられている。
日本のメンズファッションの歴史を語る上で欠かせない、重要な雑誌。
男子専科=ダンディズムと捉え、ダンディズムとゴルフの共通点を考察
- ゴルフは貴族階級のスポーツとしてスコットランドで誕生。初期のゴルフウェアは、格式と実用性(雨風からの防御)を兼ね備えたツイードジャケットやニッカーボッカーズ(ニッカボッカ)、ネクタイなど、「礼節」と「スタイル」を重視したものだった。これは、「エレガンス」と「自己規律」を重んじるダンディズムの精神と深く通じ合う。
- マナーと品格: ゴルフには厳格なエチケットとマナーが存在する。服装の規定もその一つで、これは単なるファッションではなく、コースや共にプレーする人々への敬意を示すもの。ダンディズムもまた、他者への配慮と洗練された振る舞いを基盤としている。
ファッション視点でゴルフウェアに見るダンディズムの変遷
- クラシカルな時代(19世紀~20世紀初頭):
- ツイードジャケット、ニッカーボッカーズ、ロングソックス、革靴(ローファーやツートンカラー)、ネクタイなどが主流。
- 特徴: 時代のエレガンスと貴族の伝統を反映した、「着飾る」ことへの意識の高さ。
- 機能性への移行(1930年代以降):
- フランネルパンツ、カーディガン、ポロシャツなど、動きやすさを考慮した服装へ変化。
- より快適なプレーを追求する実用性の向上と、トレンドの変化。この時代、ファッションの中心はヨーロッパからアメリカへも移行し、よりスポーティかつカジュアルな要素が加わる。
- ダンディズムとの接点: 単に派手であることや流行を追うのではなく、「TPO(時と場所、場合)」に適した服装を選ぶという、本質的なダンディズムの精神は継承されている。
現代のゴルフウェア:について
- 高機能素材(伸縮性、吸湿性、通気性など)を使用したテクニカルなウェアが中心。
- 多様性: 伝統的なスタイルを継承しつつも、個性を表現する色柄やデザインが豊富に展開されている。
- 現代のダンディ: 機能性とスタイルを両立させ、マナーを守りつつも自身のセンスで品格を示すことが、現代のゴルフにおけるダンディズムと言えるのではないか。
ダンディズムがゴルフにもたらす価値
- 審美性(アパレル):
- 派手さではなく、色柄の調和、身体に合ったサイズ感、質の高い素材を選ぶこと。
- 小物(ベルト、シューズ、帽子など)に至るまで気を配り、全体として統一感のあるスタイルを完成させる。
- 態度(振る舞い):
- 冷静沈着で落ち着いたプレー。
- 同伴競技者やキャディへの丁寧な言葉遣い。
- スロープレーをしない、ディボット(芝の欠損)を直すなど、コースへの敬意を示す行動。
結論として
ゴルフにおけるダンディズムとは、単に高価な服を着ることや古い伝統に固執することではない。「マナーという規律」の中で、「洗練されたスタイル」と「他者を尊重する振る舞い」をもって、自己の品格を表現することにある。
この記事を書き始める少し前に、ALGOで1メートルほどの距離のパッティング練習をしていた横井友香プロに唐突だけれどもダンディズムとゴルフについて質問した。
横井プロは、しばらく考えてから「男性のお客様とコースでプレイ中、常に気配りをしてくれる方は素敵だなぁと感じます。気配りと言っても、言葉や物理的な対応のことだけではないんです。例え言葉が少ない方でも 気持ちは伝わるものですから。そんな方はダンディだと思います。」と彼女なりの一次情報が伺えるリアルな回答だった。
話をしなくても伝わる心の気配り、実に繊細な感覚でもある。その感覚を持ち合わせているからこそ、ダンディだと称賛されるんだなと改めて感じた。
男子専科の春山会長の告知相談をいただかなければ、ゴルフとダンディズムを改めて考えることにも至らなかっただろう。春山会長に感謝したい。そして、改めて、ゴルフはダンディな紳士の競技であると再認識できたことも貴重な機会だと感じた。
男子専科倶楽部のクリスマスイベントが開催される。ゴルファーの皆さんにも参加を促したい。素敵な社交の場であることは間違いない。そして、ラウンドする仲間を見つけられる可能性も大いにある。
詳細は、以下をご確認ください。


